本来リゾートロッドには不要なはずの高次元バランスの理由は、ウェーディングにありました。この竿のロゴに描かれたクイーンフィッシュなど、サーフのカケアガリを好む回遊魚を狙うには、遠浅の海を相当立ちこまなければ届かないことが多々あります。こうした条件で腰以上まで浸かると、ロッドは腕を延ばして操作することになり、竿先が重いだけですぐに疲れてしまいます。立ちこんで釣る上で重視しているのは感度や軽さではありません。タックルの重さが違うバスもシーバスも本流トラウトも、同じような時間釣りしているのは変わらないのに、誰もが同様に疲れるため、もっと軽く、と思います。じつはこの理由は自重のバランスだけでした。腕をあげて操作するのに、手元に重心が来ていないからなのです。グリッサンド77は自重のある、重いライトロッド。そしてバランスを重視するツララの中で、最もバランスに特化したウェーディング・ショートロッドです。

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